干し椎茸と生椎茸の栽培方法の違い美味しいのはどっち? 干し椎茸の出汁の取り方

食材・料理の知識と知恵
Pankun のプロフィール
山口県出身、福岡育ち56歳
IT関連のサラリーマン。
Pankunは、チンパンジーパンクンと耳が似ている息子のあだ名。
趣味は料理をつくる、食べる、食材を知ること。食生活に関することなら何でも興味があり、食生活アドバイザーの資格を取り、食生活の知恵と情報を発信しています。

こんにちは! 食生活アドバイザーPankunです。

今回は、干し椎茸と生椎茸の違いについて説明します。

椎茸には、「原木栽培」と「菌床栽培」の二つの栽培方法があります。

二つの栽培方法の違いにより、椎茸の成分や旨味ががことなります。

一般的には、スーパーで販売している生椎茸は、殆どが「菌床栽培」

干し椎茸は、殆どが「原木栽培」です。

(道の駅など、産地直売店では原木栽培の生椎茸を販売されています)

食品表示法では、パッケージに「原木」又は「菌床」の表示が義務付けられています。

「原木」と「菌床」を使い分けをするとしたら・・

鍋の具材は「生椎茸」(菌床栽培)

出汁をとるのは「干し椎茸」(原木栽培)

椎茸の栄養分や旨味を重視するなら「干し椎茸」ですが、鍋料理は料理の時間を考えると生椎茸が一般的。

干し椎茸は、水で戻すのに5~6時間掛かりますが、その代わりに椎茸の良い出汁がとれます。

それでは、栽培方法と旨味の違いを説明します。

原木栽培

広葉樹などの樹木にシイタケ菌を植え込み栽培する方法

最初の収穫までに1~2年程度掛かります。

原木椎茸栽培では、真夏の管理と真冬の温度管理など手間暇掛かる分、うま味が凝縮されてとても美味しい。

収穫時期は、春と秋。

秋の椎茸の特徴は、香り高く、春の椎茸は、冬の寒さを超えて身が締まって歯ごたえがよい。

どちらも旨味が凝縮されていて、出汁をとったり、煮物におすすめ。

収穫された椎茸は、乾燥し保存され、原木椎茸は、主として「乾燥椎茸」として加工、流通されます。

天日により乾燥させることで、ビタミンDの含有量が生しいたけとくらべて10倍に増えると言われています。

ビタミンDは、カルシウムと共に、骨や歯をつくり、筋力を維持するので、同じ椎茸なら原木、乾燥椎茸を選びたいですよね。

方や人工栽培により年中収穫できるのが、菌床椎茸。

★干し椎茸から出汁をとる

干し椎茸を水で戻すと椎茸のエキスが溶けだして深みのある出しがとれます。

ただし、自然に戻すには最低5、6時間掛かりますので、料理に使う前に準備をしておきましょう。

何といっても干し椎茸には、三大うま味成分「グアニル酸」が豊富に含まれていますので最高の出汁がとれます。

(グアニル酸は、干し椎茸にしか含まれていない)

★三大うま味成分とは

味覚には、5つの基本味(うま味、甘味・酸味・塩味・苦味)というのがあり、料理において塩梅なバランスが必要。

そして、料理で重要な味覚がうま味。

① グアニル酸(干し椎茸)

② イノシン酸(かつお節、にぼしなど)

③ グルタミン酸(昆布、白菜、玉ねぎなど)

この三大うま味を組み合わせると【相乗効果】がうまれ、よりうま味が増します。

たとえば、昆布、カツオ節、干し椎茸で出汁をとると【相乗効果】により贅沢な出汁をとることができます。

<出汁の摂り方>

干し椎茸だけでも良い出汁がとれますが、【訴状効果】ダシ昆布を一緒に半日水で戻します。

材料:干し椎茸50g、ダシ昆布10g、冷水1ℓ(タッパ)

①干し椎茸を水洗いする

②ダシ昆布を水洗いする

③タッパに冷水1ℓを入れる

④タッパに椎茸を入れる(茎のまま、かさを上に)

⑤昆布を入れる

⑥蓋をして、半日冷蔵庫で保存する

⑦(半日後)鍋に移し沸騰する手前まで煮込む

⑧煮込みながらアクを取る

⑧椎茸を取り出せば「出汁」の完成

★戻した椎茸を料理に使う

戻した椎茸にもうま味が沢山残り、歯ごたえもしっかりしているので料理に使います。

わたしのおすすめは「椎茸と煮干しの煮つけ」

生椎茸にはない、うま味としっかりした歯ごたえ!

にぼしのうま味成分、イノシン酸との相乗効果も抜群!

<作り方>

材料:椎茸、煮干し一つかみ、醤油、みりん,酒大を各大さじ2、きび糖大さじ2、ごま

①椎茸をスライスする

②椎茸と煮干しを鍋に移し調味料を入れる

③弱火で2~3分煮込む

④ごまを振ってできあがり

菌床栽培

おがくずに米ぬか、ふすまなど、椎茸の育成に必要な栄養素を混ぜ込ませて種菌を植える栽培方法。

3か月程度で椎茸が育ち、年中収穫されているので、殆どが「生椎茸」として加工、流通しています。

人口栽培なので、年中収穫ができるので、原木椎茸よりも安価。

日常の食卓で使う椎茸の殆どは菌床栽培の「生椎茸」。

菌床栽培といっても、国産椎茸は、品種改良を重ねて品質が高いと言われています。

ちなみに中国産しいたけの殆どは「菌床椎茸」のようです。

まとめ:干し椎茸と生椎茸の違い。おいしいのはどっち?

一般的にスーパーで販売されているものとして・・

乾燥椎茸=(ほぼ)原木椎茸

生椎茸=(ほぼ)菌床椎茸

スーパーで販売されるものは表示法により、「原木椎茸」or「菌床椎茸」の記載が義務付けられています。

ただ、椎茸の産地では、採れたての生椎茸として「道の駅」などで販売されています。

★椎茸の旨味成分「グアニル酸」

乾燥椎茸は、生椎茸の10倍旨味成分が多い。

乾燥椎茸は、16mlg/100g

生椎茸は、155mlg/100g

■椎茸の栄養素「ビタミンD」

乾燥椎茸は、カルシウムと共に骨や歯をつくる成分「ビタミンD」が生椎茸より10倍多い

ビタミンD 乾燥椎茸10:生椎茸1

椎茸の旨味が凝縮され

日に干すことによって、ビタミンDの含有率が、生のときの10倍にも増えます。

おうちでも椎茸栽培を体験する原木椎茸栽培のほだ木(種菌が植え付けられたもの)は楽天市場などで販売されています。

普段は使わない「干し椎茸」ぜひつかってみてください!!

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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