食生活アドバイザーPankunです。
油の取りすぎは、悪玉コレステロールを増やすと思われがちですが、それは、飽和脂肪酸を多く含む動物性脂質のことなんです。
調味オイルは、大きく、動物性脂質の「飽和脂肪酸」、植物性脂質の「不飽和脂肪酸」に分かれます。
飽和脂肪酸の代表的な調味オイル「バター」「ラード」「マーガリン」
原料は、生乳から生成したバター、豚の背油を原料とした「ラード」
不飽和脂肪酸の代表的な調味オイルは、「サラダ油」や「オリーブオイル」
オリーブオイルは100%オリーブから搾取しますが、一般的なサラダ油は、菜種や大豆、綿実、ひまわり、ごま、とうもろこし、ごま、米などを原料として使います。
悪玉コレステロール(LDLコレステロール )を増やす動物性脂質の「飽和脂肪酸」
悪玉というと、悪者! というわけでもありません。
何もメリットがない成分のように思われますが、LDLにも役割があります。
細胞膜を構成したり、ホルモン、胆汁を生成する役割があり、人が活動するエネルギーになります。
ただし、血中内にLDLが増えすぎると、血管壁に溜り、これが酸化して血管を傷つけたり、血管が細くなるなど、動脈硬化などの原因となります。
なので、定期健診などの血液検査で基準値に収まっているか、チェックは必要です。
調味オイルでは、動物性脂質が多いバター、ラードなどの取りすぎに注意しましょう。
LDLコレステロールを増やす調味オイルは、動物性脂質→飽和脂肪酸と覚えておきましょう。
LDLコレステロールを増やす調味油
■ラード、バター
ラードは、豚の脂肪を精製して作られる食用脂ですが、摂りすぎると動脈硬化など生活習慣病のリスクが高まります。
バターは、生乳をかき混ぜることで発生した脂肪の粒を集めて固めたものです。
ラードと同じくLDLコレステロール値を上昇させるため、摂りすぎると動脈硬化、心筋梗塞などの生活習慣病のリスクを高まります。
■飽和脂肪酸の1日摂取量
日本人の食事摂取基準(2020年版)の1日の目標摂取量目安は、総エネルギーの7%まで。
2000kclとして140kcl、脂質は1gが9kclなので、グラムになおすと約16gまで。
バターで大さじ1杯(15g) ※飽和脂肪酸 バター100g=50g
食パンにバターを付けるとしたら、1~2枚でこの量に達してしまいますが、料理の隠し味でバターを使う場合は、摂りすぎることはないと思います。
ラードでは、大さじ1杯半(19g) ※飽和脂肪酸 ラード100g=39g
ラードは、料理で使う人も多いと思います。
ラード(豚の背油)を料理に使うとジューシーでコクが生まれて味に深みがまします。
牛乳にも飽和脂肪酸が含まれますが、100g(97ml)で2.3g
中華料理店では、ラーメンやチャーハンにもラードがよく使われています。
でもラードを使うからコクとうま味が調和して「コレ絶対うまいやつ」にんるんですよね。
ただし、外食でラーメンや中華料理に行く機会が多い人は、自分で摂取量をコントロール出来ないので注意しましょう。
マーガリンは?
マーガリンは、植物性油脂ですが、飽和脂肪酸はバターの半分程度含まれます。
マーガリンの飽和脂肪酸の量は、100g=22gなので、バターの半分以下ですが、朝食の食パンなどで日常的に使う量には意識したほうがよいと思います。
不飽和脂肪酸を多く含む食材
動物性の脂質が多い肉とはことなり、植物や魚の脂には、不飽和脂肪酸が多く含まれます。
不飽和脂肪酸は、体内の余分なコレステロールを減少させます。
(余分な悪玉、善玉コレステロールを減少)
また、不飽和脂肪酸のなかでも、オレイン酸を多く含む調味オイルは、善玉コレステロールを維持しつつ、余分な悪玉コレステロールを回収し血管壁に蓄積されたコレステロールを取り除く働きがあります。
悪玉コレステロールを減少させて、善玉コレステロールを増やすオリーブオイル
オリーブオイルの主成分は「オレイン酸」(一価不飽和脂肪酸)
特にオリーブオイルには、「オレイン酸」が70%も含まれており、悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やす効果があります。
日常的にオリーブオイルを摂取すると、動脈硬化や心筋梗塞の予防になるといわれています。
また、オリーブオイルは、ビタミンE、ポリフェノールが多く抗酸化作用があり、肌の老化を予防します。
ただし、オリーブオイルは、他の調味オイル同様にカロリーは高い(大さじ1杯 110kcl)ので摂りすぎには注意しましょう。
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