こんにちは!食生活アドバイザー(R)、元清酒メーカーの営業のPankunです。
お酒を飲むと太る?
糖質カットのビールは、太らない?
どちらも違います。
太るというのは、脂肪が付くこと。
脂肪の主な原因は、糖質と脂質の取りすぎ。
それでは、お酒の「糖質」「脂質」どうかというと・・
ビール350mlの糖質は11gで、ごはん(白米)150の1/5程度。
さらに焼酎(乙、甲)、ウイスキーの糖質は0g「ゼロ」
脂質はといえば、アルコール類は「ゼロ」
では、糖質、脂質ゼロのウイスキーや焼酎を飲んでいあれば脂肪が付かないか?というと、
沢山飲めば、飲むほど脂肪が付いてしまいます。
アルコールのカロリー
実は。アルコール自体で脂肪が付くのではなく、アルコール分解の過程で脂肪が付くということなんです。
でも、太らない(正確には太りにくい)お酒の飲み方は、ありますので、合わせて説明していきます。
まず、アルコール自体にカロリーは、もちろん含まれます。
ビール100mlで約40kcl、ワイン100mlで約75kcl、日本酒100mlで約100kcl、焼酎(乙)150kcl、焼酎(甲)200kcl。
それぞれ、アルコール度数、飲む量も異なるので、単純に比較はできませんが、例えば、居酒屋で飲んだ場合、こんな感じ・・
・ビール中ジョッキ400ml 2杯 800kcl
・ハイボール400ml 1杯 100kcl
・焼酎(甲)炭酸割り 1杯 200kcl
合計:1100kcl
1100kcl!?
アルコールだけで、1日にこんなにカロリーを摂取したらヤバイですよね。
お酒のカロリーは蓄積されない
特にビールは、1杯で400kclにもなるので、ビールを飲むと太る?
実は、アルコールのカロリーは、アルコール分解の過程で消費されるのでエネルギーとして蓄えられるものではありません。
エンプティ(空)・カロリーという、体に蓄積されないカロリーなんです。
よく、何も食べずに、お酒だけ飲み続ける人いますよね。
その人、太っていますか?
わたしの周りを見る限り、だいたい細身の人が多いです。
では、お酒を飲むとなぜ太ると言われているのか、アルコール分解のメカニズムがわかれば、その理由もわかります。
そして、その理由がわかると、太らない(正確には太りにくい)お酒の飲み方もわかります。
それでは、詳しく解説します。
アルコール分解と脂肪の関係
アルコール自体が太るのではなく、アルコール分解とおつまみが関係しています。
アルコール分解の過程を説明します。
(おおよそビール中ジョッキ1杯で3時間)
①アルコールを摂取すると80%が小腸で吸収されて肝臓へ運ばれる
②肝臓は、アルコールの分解を始める
③アルコール分解の過程で「アセトアルデヒド」という有害物質が発生する(これが問題)
④肝臓は、数時間かけてアセトアルデヒドの分解を優先する(ここが重要)
⑤アセトアルデヒドは「酢酸」に分解される
⑥酢酸は、筋肉や細胞に送られ、二酸化炭素、水に分解されて体外へ放出される
この①~⑥の流れで、アルコール自体がエネルギーとして蓄えられる過程はありません。
アルコール代謝のメカニズム
お酒のカロリーは、「エンプティカロリー」(栄養素が空っぽ)といって、アルコール分解の過程で消費されてしまいます。
ご飯や肉などのようにエネルギーとして蓄えられるものではない。ということなんです。
お酒で太るのは「アセトアルデヒド」が原因
それでは、なぜお酒を飲むと太るのか?
それは、アルコール分解で発生する「アセトアルデヒド」という有害物質が問題なんです。
①肝臓はアセトアルデヒドの分解を最優先し数時間かかる
②お酒と共に食べたおつまみ(食事)の糖質、脂質の分解は後回しされる
③アセトアルデヒドは数時間体内に残り、糖質、脂質を中性脂肪として合成する
お酒と共に摂取した食事の栄養素は、中性脂肪化されて肝臓や脂肪細胞に蓄えられていく。
つまり、お酒そのものが太るのではなく、アルコール分解の過程で食事で摂取した栄養素が中性脂肪化されやすい(つまり食事の代謝が悪くなる)というのが、お酒を飲むと太ると言われる原因です。
通常、肝臓では、栄養素を分解するとグリコーゲンに変換し、エネルギーとして筋肉に蓄えるものと、タンパク質を合成、さらに有害物質の解毒作用があります。(これを代謝という)
アセトアルデヒドというのは、強い毒素で、肝臓が分解するものとして最も負担が掛かる有害物質。
この厄介ものが、肝臓に長時間滞在することで、通常なら代謝できるはずのエネルギーが中性脂肪に置き換わる原因を作っています。
お酒に含まれる「糖質」
お酒自体で太るのではなく、アルコール分解の過程で発生する「アセトアルデヒド」が、一緒に食べたおつまみの栄養素を中性脂肪化させることで太る。ということはお分かり頂けたと思います。
次に気になる「糖質」について調べてみます。
ちなみに糖類について調べてみましょう。
100mlのアルコールに含まれる糖質はこんな感じ。。
・ビール 約3g(350ml11g)
・日本酒 約4g(180ml7g)
・ワイン 約2g(120ml 2.2g)
・焼酎、ウイスキー 0g
※ごはん1杯(150g)の糖質は、約50g
このように「ご飯」(白米)と比較しても、缶ビールで約1/5
いかに「お酒の糖質」が少ないかお分かり頂けると思います。
「糖質カット」や「糖質ゼロ」ってありますが、あえて糖質カットする意味もわからないくらい。
糖質カットビールだからといって安心して、おつまみを食べ過ぎたとなれば、気が付いたら脂肪が付いていたということも当然あり。
アセトアルデヒドがおつまみの栄養素を中性脂肪化することには変わりありません。
糖質カットは、逆に食べ過ぎる原因に・・
糖質カットは、血糖値が上がらないので、逆に食べ過ぎることもあります。
糖質カットのお酒は、殆どが「人口甘味料」を使っています。
人口甘味料は、糖質0ですが、甘い成分。
人口甘味料を摂取しても、血糖値はあがりません。
逆に、脳が甘さを感じて、膵臓にインスリンを分泌させて血糖値を下げるということも言われています。
血糖値が下がると、空腹感を感じ、炭水化物や糖類をもとめて過食してしまうこともあります。
太らないお酒の飲み方
それでは、太りにくいお酒の飲み方について説明します。
正確には、脂肪を付きにくくするお酒の飲み方。
第1にアルコールの代謝をよくすること。
第2にお酒のあとのラーメンはNG
第3に休肝日を取る
脂肪が付いてしまう原因「アセトアルデヒド」の分解をよくすることです。
そして、お酒のあとは、糖質、脂質の多いシメのラーメンを控える
そのためには・・
①お酒の前に炭水化物(おにぎりなど)を食べておく
②お酒をゆっくり飲む
③お酒の合間にお水(チェイサー)を飲む
④アルコールの代謝を活発にするおつまみを食べる
⑤シメのラーメンを食べない
⑥休肝日は週に3日はとる
お酒をゆっくり飲み、チェイサーをとることで、アルコール分解をスムーズに行うことができます。
また、一緒にとるおつまみは、アセトアルデヒドの分解を活発にするビタミンB群、タウリンやオルチニンの成分を含むおつまみにすると良いでしょう。
ただし、太るのを気にして、食べずにお酒ばかり飲んでると、アルコール摂取量が増えて、肝臓の負担が大きくなります。
また、利尿作用が活発になり脱水症状を起こしたり、食事のエネルギー補給ができずに低血糖状態になります。
特にアルコールを摂取すると低血糖になるので、お酒のあとは空腹感を感じます。
そして、炭水化物や脂質を求めて、シメのラーメンに走ることに。
糖質、脂質の多いラーメンは、アセトアルデヒドの餌食となり、脂肪化されてしまいます。
休肝日は、必要
アセトアルデヒドが肝臓に掛ける負担は大きく、お酒の飲み過ぎで中性脂肪は、やがて脂肪肝になると肝機能は低下し代謝もわるくなり、さらに肝炎、肝硬変を進行していきます。
肝機能を回復させるには、3日は掛かるといわれています。
まとめ
お酒自体で太るのではなく、アルコール分解の過程で脂肪が付く
・アルコール自体のカロリーは、ほぼ体内に残らず消費される
・アルコールに含まれる糖質は少ない
ビール1缶(350ml)の糖質は11g程度で、ご飯1杯の1/5、また焼酎、ウイスキーは0g
・お酒で太るのではなく、太る原因はアルコール分解にある
「アセトアルデヒド」が食べ物の栄養素を中性脂肪として合成しやすくするため
太らないお酒の飲み方のまとめ
太らないお酒の飲み方
①お酒の前に炭水化物(おにぎりなど)を食べておく
②お酒をゆっくり飲む
③お酒の合間にお水(チェイサー)を飲む
④アルコールの代謝を活発にするおつまみを食べる
⑤シメのラーメン糖、炭水化物を食べない
⑥休肝日は、最低週に3日はとる
★お酒で太らなくても、肝疾患のリスクに要注意
わたしは、お酒が大好きで、6,7年前まではそこそこの量を毎日飲み続けた結果、肝機能が低下し「脂肪肝」になりました。
脂肪肝は、放っておくと、脂肪が炎症を起こし、肝炎、肝硬変と進行する恐い病気。
食事の量は少なくても、日々のアルコール代謝(特にアセトアルデヒドの分解)により肝機能が低下し、食事の代謝が悪くなり「脂肪肝」の原因となります。
アルコールの適量な摂取量は1日、20g~40g。
さらに週3~5日の休肝日を取ることをおすすめします。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
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