安い日本酒は悪酔い、二日酔いしやすいって本当?

二日酔い対策と対処
Pankun のプロフィール
山口県出身、福岡育ち56歳
IT関連のサラリーマン。
Pankunは、チンパンジーパンクンと耳が似ている息子のあだ名。
趣味は料理をつくる、食べる、食材を知ること。食生活に関することなら何でも興味があり、食生活アドバイザーの資格を取り、食生活の知恵と情報を発信しています。

こんにちは! 元清酒メーカー営業マン、食生活アドバイザー(R)のPankunです。

日本酒を飲むと悪酔いするとか、翌日に残る?

と間違った認識を持つ人も多いようですが、それは、断じて違います。

実際は、他のアルコールと同様です。

アルコール代謝で発生するアセトアルデヒド(有害物質)が、体内に残ることで、頭痛、吐き気、倦怠感などの悪酔い、二日酔いの症状が発生します。

アセトアルデヒドを効率よく分解できれば良いのですが、それは様々な要因によってことなります。

悪酔い、二日酔いの原因アセトアルデヒド

アセトアルデヒドは、肝臓によるアルコール分解で最初に発生する有害物質でフラッシング反応(皮膚が赤くなる)や二日酔いの原因物質。

アルコールが分解されるまでに掛かる時間は、ビール中ジョッキ、または日本酒1合で3~4時間。

その多くはアセトアルデヒドの分解に時間を要します。

<アセトアルデヒドの分解に影響する要因>

■飲酒量

当然ながら飲酒量が多いほど、アセトアルデヒドの量が増え分解に時間が掛かる。

■飲酒したアルコールの度数

度数の高いお酒は、血中のアルコール濃度が高くなり、アセトアルデヒドの分解に時間を要す。

■アセトアルデヒド分解酵素

人が持つ、アセトアルデヒドを分解する酵素、「アルデヒド脱水素酵素2型」(ALDH2型)の働きが強さに、つまり人によってアルコール分解能力が異なる

このように、悪酔い、二日酔いはアルコール分解で発生する「アセトアルデヒド」が原因であり、「アルコールの種類」によって変わるものではありません。

アセトアルデヒドの分解に影響するもう一つの要因「コンジナー」

アルコールの製造方法や工程によって含まれる「コンジナー」といわれている「不純物」が、アセトアルデヒドの分解に影響し、悪酔い、二日酔いに原因していると言われています。

コンジナーは、日本酒だけに含まれるものではなく、ワインやブランデー、ウオッカ、ビールにも含まれています。

コンジナーは、アルコールが発酵するときに発生する「不純物(アルコール以外の物質)=副産物」のことをいいます。(不揮発性なので、製造工程では、気化せずに残るもの)

コンジナーが多く含まれるお酒を飲むと、肝臓に負担が掛かりことからアルコール分解に影響し、アセトアルデヒドの分解が遅れると言われています。

肝臓は、純粋なアルコールの分解だけでなく、不純物の分解をすることになりアルコール分解がおくれてしまう。というのが、コンジナーによる悪酔い、二日酔いの原因ではないかと言われています。

このコンジナーの多いお酒を飲むと悪酔い、二日酔いの原因という説も沢山あるようです。(ただし、賛否両論)

日本酒の製造方法とコンジナーの関係

日本酒の主な製造工程をざっくり説明します

①精米⇒②蒸米⇒③発酵⇒④醸造⇒⑤滓引き(おりひき)⇒⑥ろ過⇒⑦瓶詰め 

精米は、日本酒の品質の要

①の精米について

精米度合い(お米の削り度合い)が高い日本酒ほど雑味が少なく高級な日本酒となります。

例えば・・

■一般の日本酒は70%以下(米を3割を削る)

■高級酒の代表「大吟醸」は50%以下

※安価な日本酒は、70~90%の精米

大吟醸は、お米の中心部分だけをつかうので、きれいでフルーティなお酒になります。

日本酒の製造量は米の量で決まりますから、削る量が少ない方が沢山のお酒ができますが、そうすると不純物、雑味の多いお酒になります。(安い日本酒)

逆に米を沢山削り、中心部の良い部分だけを使う「大吟醸」は、少しの量しか製造できないので高級酒となります。

精米の段階で、コンジナーの量も変わってきます。

滓引きが丁寧な日本酒こそ高級酒

次に⑤滓引きでは、お酒の不純物を沈殿させて上澄みのきれいな部分だけを取り出します。

不純物を沈殿させるためには、時間を要します。

また、上層部の上澄みのきれいな部分だけを取り出すと、製造量も少なくなります。

効率よく、安価に沢山の日本酒を製造するには、滓引きの時間を短縮させて、上澄みの部分を下げて下層部までのお酒を取り出すことになります。

つまり、滓引きの時間を短縮し、さらに上澄みの取り方を下限にすることで「コンジナー」の量も増えることになります。

安い日本酒ほど「コンジナー」の量が多くなり、悪酔い、二日酔いするという理論が成り立ちます。

いつもと同じ量を飲んでも悪酔い、二日酔いすることも

いつもの量しか飲んでいないのに、悪酔い、二日酔いする、なぜ、朝までお酒が残っているの?

そう思うときがあります。(もちろん体調の問題もあります)

そんなとき、何を飲んだか・・と振り返ると、思いあがるのがちょっと安いお酒を飲み過ぎた(日本酒に限らず、焼酎やワインでも)

自身の体験からもコンジナーが悪酔い、二日酔いの原因となっているのではないかと思います。

悪酔い、二日酔いしないために

日本酒を飲むときは、「チェイサー」とセットで飲むことをおすすめします。

お酒を飲みながらチェイサーを共に飲むと血中のアルコール濃度が下がり、アセトアルデヒドが分解しやすくなります。

また、アセトアルデヒドを分解しやすくするビタミンB群、ビタミンCなどを含むサプリメントもおすすめ。

さらに、アセトアルデヒドの分解を促進するおつまみもタウリン(イカ、タコ)オルチニン(エノキ、しじみ)をおすすめします。

まとめ 安い日本酒は悪酔い二日酔いするのか?

■日本酒が、悪酔い、二日酔いの原因ではない(アルコールの種類は関係ない)

■アルコール分解で発生する「アセトアルデヒド」(有害物質)が体内に残ると悪酔い、二日酔いとなる

■コンジナーが多く含まれるアルコールは、アセトアルデヒドの分解を遅らせてしまうと言われている

■日本酒の製造工程では、「精米」と「滓引き」があり、不純物が多く残ってしまうのは、精米度合いが低い日本酒、沈殿物の除去が丁寧にされていない日本酒となる

■コンジナーが多く含まれる日本酒が、悪酔い、二日酔いの原因としたら、工程上「安い日本酒」がそれに該当する。

日本酒は、ビールなどに比べて度数が高いので飲む量が多ければ、当然悪酔いや二日酔いもあります。

オチョコは、小さいだけに、グイッと一気にいって、注がれて、またグイッと。。

これを繰り返すと、あっという間に2、3合いってしまいます。

また、大吟醸は、きれいでフルーティなお酒だけに、飲みやすさからグイグイいってしまうので要注意。

接待、会食などでは、料理に合わせて日本酒を飲むことも多いので、飲み方にも注意しましょう。

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